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【大阪市】児童発達支援・放課後等デイの開業!指定申請の流れとポイント【2025年4月版】


大阪市内で児童発達支援や放課後等デイサービスの事業所開設をお考えですか? 事業を開始するには、大阪市が定める基準を満たし、市長から「指定(許認可)」を受ける必要があります。
この記事では、大阪市が提供する公式情報に基づき、児童発達支援・放課後等デイサービスの指定申請手続きについて、その流れと重要なポイントを解説します。
児童発達支援・放課後等デイサービスとは


児童発達支援・放課後等デイサービスとは
- 児童発達支援
日常生活における基本的な動作や知識・技能を習得し、集団生活に適応できるよう、主に未就学の障がいのあるお子さんに対して、適切かつ効果的な指導及び訓練を行うサービスです。 - 放課後等デイサービス
学校(幼稚園及び大学を除く)に通学中の障がいのあるお子さんに対して、授業終了後や夏休みなどの長期休業中に、生活能力向上のための訓練や社会との交流促進など、必要な支援を行うサービスです。
大阪市内でこれらのサービスを提供するためには、児童福祉法に基づき、事業所ごとに大阪市の指定を受けることが必須です。
指定申請の基本


指定申請の基本
これらの障がい児通所支援事業を行うには、児童福祉法に基づき、サービスの種類ごと、事業所ごとに大阪市長の指定を受けなければなりません。指定は、人員・設備・運営に関する基準を満たしている場合に、原則として毎月1日付で行われます。
申請前に必ず確認すべきこと


申請前に必ず確認すべきこと
指定申請の手続きに入る前に、以下の点を必ず確認・準備してください。
- 法人格
事業を行う主体は、株式会社やNPO法人などの法人格を有している必要があります。 - 定款の目的
法人の定款や寄付行為の「事業目的」に、「児童福祉法に基づく障がい児通所支援事業」といった趣旨の記載が必要です。未記載の場合は、定款変更等の手続きを済ませてください。 - 関連法令の遵守
- 建築基準法
事業所として使用する建物が、建築基準法に適合しているか確認が必要です。特に延床面積が200㎡を超える場合は「用途変更」の手続きが必要になる場合があります。建築確認検査済証の有無なども確認し、不明な点は大阪市都市計画局建築指導部などにご相談ください。 - 消防法
消防法への適合も必須です。自動火災報知設備や誘導灯等の設置義務を確認し、管轄の消防署へ事前に相談の上、「防火対象物使用開始(変更)届出書」を提出してください。手続きには時間を要する場合があるため、早めの対応が肝心です。 - その他
事業所の所在地が浸水想定区域や土砂災害警戒区域に該当する場合、避難確保計画の作成と避難訓練の実施が義務付けられています。大阪市危機管理室にご確認ください。
- 建築基準法
- 近隣への説明
開設前に近隣住民へ事業内容を説明し、理解を得ておくことが円滑な運営につながります。特に車両での送迎を行う場合は、駐車場所の確保を含め、事前に説明しトラブルを未然に防ぎましょう。路上駐車は厳禁です。 - 食事提供: 1日に20食以上の食事を提供する場合、食品衛生法に基づき保健所での手続きが必要となることがあります。管轄の保健福祉センターにご確認ください。
指定申請の全体像:スケジュールと流れ


指定申請の全体像
スケジュールと流れ
児童発達支援・放課後等デイサービスの指定申請は、事前協議が必須です。以下の流れで進みます。
- 事前協議書類の提出
指定を受けたい月の3ヶ月前の月末(消印有効)までに郵送。 - 事前協議の書類審査
大阪市による書類内容の確認。必要に応じて補正(修正)指示があります。 - 新規指定申請(本申請)
事前協議終了後、市から連絡があり面談日時を調整。指定を受けたい月の2ヶ月前の20日頃~前月の10日頃の期間内に、予約した日時に来庁し面談・書類提出。 - 書類審査
大阪市による申請書類の審査。ここでも補正指示があれば速やかな対応が必要です。 - 指定時研修
指定を受ける月の前月25日頃に、原則として管理者が研修を受講(約1時間半)。 - 指定・指定書交付
指定時研修終了後、指定書が交付されます。この交付をもって正式な指定となり、指定日から事業を開始できます。 - 現地確認
指定を受ける月の11日~19日頃に、本市職員が事業所を訪問し、設備等の確認と管理者へのヒアリングを実施。
(例)10月1日に指定(事業開始)を目指す場合
- 事前協議書類提出期限:7月末日
- 新規指定申請(面談・書類提出)期間:8月20日~9月10日頃
- 指定時研修・指定書交付:9月25日頃
- 現地確認:10月11日~19日頃
※上記スケジュールは目安です。必ず最新の情報を大阪市のWebサイトでご確認ください。
手続きの詳細:各ステップのポイント


手続きの詳細
各ステップのポイント
【STEP1】事前協議
- 目的
本申請の前に、人員や設備等の計画が基準に適合しているかなどを確認します。 - 必要書類
「事前協議書」「従業者の勤務体制及び勤務形態一覧表」「組織体制図」「経歴書(管理者、児童発達支援管理責任者)」「平面図」「採光・換気の基準に関する書類」などが必要です。様式は大阪市Webサイトからダウンロードしてください。 - 提出
指定希望月の3ヶ月前の月末(消印有効)までに、必要書類一式を郵送で提出します。 - 審査・補正
市の審査で書類の不備や不足があれば補正指示があります。指示に従い速やかに修正・再提出してください。
【STEP2】新規指定申請(本申請)
- 申請予約
事前協議対象事業の場合、事前協議の書類審査終了後に大阪市から連絡があり、面談日時を調整します(事業者側からの電話予約は不要です)。 - 申請方法
予約日時に、指定場所(船場センタービル7号館)へ申請書類一式(原本と写し)を持参し、担当者との面談を受けます。写しは受付印が押され、事業所控えとして返却されます。 - 必要書類
サービスごとに異なります。大阪市Webサイトの「提出書類一覧表」で確認し、指定様式をダウンロードしてください。「運営規程」の作成例も提供されています。書類作成時は「各様式の留意事項(記入例)」を必ず参照してください。 - 注意点
申請時には、法人設立、定款変更、人員確保、設備改修や備品設置等が完了し、事業を開始できる状態であることが前提です。申請受理後も、審査過程で疑義や不備が見つかれば補正が指示されます。期限までに対応できない場合、指定されない可能性があるため注意が必要です。
【STEP3】指定時研修・指定書交付・現地確認
- 指定時研修
新規指定を受ける事業所の管理者(原則)を対象とした研修です。事業運営に関する重要な内容が含まれます。 - 指定書交付
指定時研修の終了後、会場で指定書が交付されます。これが正式な指定の証となります。 - 現地確認
本市職員が事業所を訪問し、申請内容通りに設備等が整備されているか、運営体制についてなどを確認します。
指定の要件:人員・設備・運営基準


指定の要件
人員・設備・運営基準
指定を受けるには、大阪市が条例で定める基準及び国の基準を満たす必要があります。
- 人員基準(主な職種)
- 管理者
1名(原則専従。ただし管理上支障がない場合は、児発管など他の職務との兼務が可能な場合あり)。 - 児童発達支援管理責任者(児発管)
1名以上(常勤専従)。障がい児支援に関する一定の実務経験と、指定された相談支援従事者初任者研修及びサービス管理責任者等研修(基礎研修+実践研修)の修了が必要です。 - 児童指導員または保育士
障がい児の数に応じて定められた人数以上(サービス提供時間帯を通じて配置。うち1名以上は常勤)。資格要件があります(社会福祉士、教員免許保持者、児童福祉事業経験者など)。 - 機能訓練担当職員
機能訓練を行う場合に配置(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など)。 - 看護職員、嘱託医
主に重症心身障がい児を受け入れる場合などに配置が必要です。
- 管理者
- 設備基準
- 発達支援室(指導訓練室)
支援に必要な設備・備品を備え、活動に十分な広さ(定員10人の場合、大阪市基準で2.47㎡/人以上=24.7㎡以上)を確保。 - その他
相談内容のプライバシーに配慮できる相談室、事務室、衛生的な洗面所・トイレなどが必要です。
- 発達支援室(指導訓練室)
- 運営基準
- 利用定員、サービス内容、利用者負担額、緊急時対応、虐待防止措置などを定めた「運営規程」を作成し、これに基づき適正に事業を運営する必要があります。
※上記の基準は概要です。多機能型事業所や共生型サービスには別途基準や特例があります。詳細は必ず「障がい児支援事業者等指定申請の手引き」や関連法令をご確認ください。
最後に
大阪市で児童発達支援・放課後等デイサービスの指定申請を行うには、周到な準備と計画的な手続きが不可欠です。特に、必須である事前協議の期間を考慮し、余裕を持ったスケジュールで進めることが重要です。
本記事は大阪市の提供情報に基づいていますが、制度や様式は変更される可能性があります。申請にあたっては、必ず最新の情報を大阪市の公式Webサイトで確認するか、担当部署(福祉局 障がい者施策部 運営指導課 指定・指導グループ 電話: 06-6241-6520)にお問い合わせください。
- 大阪市福祉局
- 新規指定申請の手続きについて
https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000601773.html - 指定障がい福祉サービス事業等(指定障がい児支援事業等)の様式(申請・届出書類)等 https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000601784.html
- 新規指定申請の手続きについて
この記事が、皆様の事業所開設の一助となれば幸いです。
参考資料
コラム:船場センタービル7号館
かつて日本有数の繊維問屋街として栄えた大阪・船場。その中心部に位置する巨大商業施設「船場センタービル」の中でも、「7号館」は今もその活気を色濃く残すファッション・繊維関連フロアです。プロのバイヤーと一般の買い物客が交差する、ユニークな空間の魅力と歩き方を探ってみましょう。
プロ御用達から一般客向けまで 多彩な店舗が魅力
船場センタービル7号館の地上階には、婦人服、呉服・和装小物、テキスタイル(生地)、手芸用品などの専門店が所狭しと軒を連ねています。卸売をメインとする店舗も多いのが特徴ですが、多くは一般客への小売にも対応しています。「プロ向けかな?」と思っても、気軽に商品を尋ねてみるのがおすすめです。思わぬ掘り出し物や、他ではなかなかお目にかかれない珍しい素材、質の高いアイテムにリーズナブルな価格で出会えるチャンスがあるかもしれません。
本町駅すぐ!アクセスとフロア散策のポイント
大阪メトロ「本町駅」に直結している船場センタービル7号館は、アクセス至便な点も魅力です。特に駅の10番出口付近からだとスムーズにビル内に入れます。フロアを散策する際は、卸売と小売が混在する独特の雰囲気を楽しみながら、気になるお店があれば積極的に覗いてみましょう。お店の方との会話から、商品の情報や意外な発見があるかもしれません。地下には飲食店街も充実しているので、歩き疲れたら休憩も可能です。