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小児訪問看護とは?子どもと家族の笑顔を守る在宅ケア

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目次

小児訪問看護とは?子どもと家族の笑顔を守る在宅ケアのメイン画像

近年、医療技術の進歩や社会の変化により、在宅で医療的ケアを受けながら生活する子どもたちが増加しています。小児訪問看護は、こうした子どもたちとその家族を支え、住み慣れた地域で安心して暮らせるようサポートする重要なサービスです。

この記事では、小児訪問看護の役割、対象となる子どもたち、サービス内容、利用の流れ、そして、それを支える専門職のやりがいと課題について、包括的に解説します。

小児訪問看護とは? – その役割と重要性

小児訪問看護とは、病気や障害を持つ子どもたちが、自宅で家族とともに安心して生活できるよう、看護師などの専門職が提供するケアサービスです。医師の指示に基づき、健康状態の観察、医療的ケアの実施、家族への指導・相談支援などを行います。

小児訪問看護の役割

小児訪問看護は、単に医療的ケアを提供するだけでなく、以下のような多岐にわたる役割を担っています。

  • 子どもの成長発達の支援: 子どもの状態に合わせたケアを提供し、成長発達を促します。
  • 家族の負担軽減: 医療的ケアの負担を軽減し、家族が安心して子育てできる環境を整えます。
  • 在宅療養の質の向上: 専門的な知識と技術に基づいたケアを提供し、在宅療養の質を向上させます。
  • 地域連携の推進: 地域の医療機関、行政、学校、福祉サービスなどと連携し、包括的な支援体制を構築します。
  • 緊急時の対応: 急変時など、緊急時の対応を行います。
  • 看取りケア: 在宅での看取りを希望される場合、そのサポートを行います。

なぜ小児訪問看護が必要なのか? – 高まるニーズとその背景

小児訪問看護のニーズは年々高まっています。その背景には、以下のような要因があります。

医療的ケア児の増加

医療技術の進歩により、かつては入院治療が中心だった子どもたちも、自宅で家族とともに過ごしながら医療的ケアを受けられるようになってきました。特に、低出生体重児の増加、新生児医療の進歩、重症心身障害児や小児がん治療の進歩などが、医療的ケア児の増加につながっています。  

加えて、新生児医療の充実により、以前は助からなかった低出生体重児がNICU(新生児特定集中治療室)で治療を受けた後、在宅での医療的ケアを受けるケースが増加していることも、医療的ケア児増加の背景として挙げられます。  

厚生労働省がまとめた資料によると、国内の医療的ケア児人口は2005年時点で約1万人でしたが、2021年には約2万人にまで増加しています。 わずか約15年の間に2倍以上に増加しており、医療的ケア児の増加は近年顕著な傾向にあります。  

家族の就労状況の変化

共働き世帯の増加など、家族の就労状況も変化しています。日中、医療的ケアを必要とする子どもを家族だけでケアすることが困難なケースも増えており、訪問看護によるサポートが求められています。

在宅医療へのニーズの高まり

「住み慣れた自宅で、家族と一緒に過ごしたい」という子どもや家族のニーズが高まっています。

医療的ケア児支援法の施行

2021年に施行された「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」(医療的ケア児支援法)は、医療的ケア児が健やかに成長し、家族が安心して生活できる社会の実現を目指しています。 この法律に基づき、各都道府県には「医療的ケア児支援センター」が設置され、相談支援、情報提供、関係機関との連絡調整などが行われています。  

具体的には、国は、医療的ケア児とその家族を支援するための施策を総合的に実施する責務を負っています。また、地方公共団体は、国と連携を図りながら、地域の実情に応じた支援体制を構築することが求められています。  

医療的ケア児支援法に基づく具体的な支援策としては、NICU等に長期入院している小児が、家族と一緒に在宅で生活していくために必要な知識や技術を保護者が習得するためのトレーニング等を行う地域療養施設の運営費を補助する「地域療育支援施設運営事業」や、在宅医療や訪問看護の専門知識や経験が豊富な人材を育てるための費用補助などが挙げられます。  

小児訪問看護の対象となる子どもたち

小児訪問看護の対象となるのは、新生児から18歳未満の、以下のような子どもたちです。  

  • 医療的ケア児: 人工呼吸器管理、経管栄養、気管カニューレ管理、導尿など、日常的に医療的ケアを必要とする子ども  
  • 慢性疾患や障害を持つ子ども: 喘息、糖尿病、てんかん、脳性麻痺、筋ジストロフィー、染色体異常など、慢性的な疾患や障害を持ち、在宅でのケアが必要な子ども
  • 先天性疾患を持つ子ども: 心疾患など、生まれつきの病気を持ち、在宅でのケアが必要な子ども
  • 小児がんの治療中・治療後の子ども: 化学療法や放射線治療など、小児がんの治療中や治療後のケアが必要な子ども
  • 退院後のフォローアップが必要な子ども: NICU(新生児集中治療室)や小児科病棟から退院後、自宅での継続的なケアが必要な子ども

小児訪問看護で提供されるサービス内容

小児訪問看護では、以下のような幅広いサービスが提供されます。  

サービス内容説明対象
健康状態の観察バイタルサイン測定(体温、脈拍、呼吸、血圧など)、全身状態の観察(顔色、皮膚の状態、意識レベル、呼吸状態など)、症状の観察(痛み、発熱、嘔吐、けいれんなど)全ての利用者
医療的ケア経管栄養(経鼻経管栄養、胃ろう、腸ろう)、喀痰吸引(口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内)、人工呼吸器管理、気管カニューレ管理、導尿、服薬管理、創傷処置、酸素療法、点滴管理、PCAポンプ管理医療的ケアを必要とする利用者
日常生活のケア清潔ケア(入浴介助、清拭、口腔ケアなど)、食事介助、排泄介助、移動の介助全ての利用者
リハビリテーション理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの専門職が、子どもの状態に合わせたリハビリテーションを提供します。運動機能や日常生活動作の改善が必要な利用者
家族支援育児相談、医療的ケアの指導、精神的なサポート、きょうだい支援、レスパイトケア全ての利用者の家族
関係機関との連携主治医との連携、地域の医療機関との連携、行政との連携、学校との連携、地域の関係機関との連携全ての利用者
看取りケア在宅での看取りを希望される場合のサポート終末期の利用者
生活支援日常生活における困りごとに対する支援全ての利用者

小児訪問看護の利用の流れ

小児訪問看護を利用するためには、以下の手順が必要です。

  1. 主治医への相談: まずは、受診している病院やクリニック、地域の相談機関などに相談します。
  2. 訪問看護指示書の交付: 訪問看護を利用するには、主治医の「訪問看護指示書」が必要です。主治医に指示書の作成を依頼します。
  3. 利用契約: 訪問看護指示書が発行されたら、訪問看護ステーションと利用契約を結びます。
  4. サービス開始: 精神科訪問看護指示書に基づいて、訪問看護が開始されます。

小児訪問看護師の役割、やりがい、そして求められること

小児訪問看護を支えるのは、主に看護師です。小児訪問看護師には、高度な専門知識と技術、そして温かい心が必要です。

求められるスキルと知識

  • 小児看護に関する専門知識: 子どもの成長発達、小児特有の疾患、小児の医療的ケアに関する知識は必須です。
  • 高度な看護技術: 経管栄養、喀痰吸引、人工呼吸器管理、気管カニューレ管理など、高度な医療的ケアを安全に実施できる技術が求められます。
  • コミュニケーション能力: 子ども本人だけでなく、その家族(特に母親)との信頼関係を築き、良好なコミュニケーションを図る能力が重要です。  
  • 観察力: 子どもの状態の変化を早期に発見し、異常を察知するための鋭い観察力が必要です。
  • 判断力: 急変時など、緊急時にも冷静に状況を判断し、適切な対応を行う能力が求められます。
  • 連携力: 医師、療法士、地域の関係機関などと連携し、チームで子どもと家族を支えるための連携力が不可欠です。
  • 柔軟な対応力: 子どもの成長や状況に合わせて、ケアの方法を柔軟に変更できる対応力が必要です。例えば、子どもの成長に伴い体重が増加した場合、入浴介助の方法を見直すなど、状況に応じた対応が求められます。  
  • 倫理観: 医療専門職としての高い倫理観を持ち、子どもの最善の利益を考えて行動することが求められます。 小児訪問看護では、子どもの意思決定、家族の意向との調整など、倫理的な問題に直面することもあります。  

小児訪問看護師のやりがい

小児訪問看護は、大変な仕事であると同時に、大きなやりがいを感じられる仕事です。

  • 子どもの成長を間近で見守れる: 日々成長する子どもの姿を間近で見守り、その成長を支援できることは、大きな喜びであり、看護師としてのモチベーションにつながります。  
  • 家族の笑顔を支えられる: 医療的ケアの負担を軽減し、家族が安心して子育てできる環境を整えることで、家族の笑顔を支えることができます。  
  • 子どもの成長を長期的に見守ることができる: 小児訪問看護では、子どもの成長発達を長期間にわたってサポートすることができます。時には、子どもが成人するまで関わり続けることもあります。子どもの成長を支え、その過程を見守ることができるのは、小児訪問看護師ならではのやりがいです。  
  • 家族の生活の質の向上に貢献できる: 医療的ケア児の家族は、子どものケアに多くの時間と労力を費やす必要があり、精神的な負担も大きいです。小児訪問看護師は、家族の負担を軽減し、休息の時間を確保することで、家族の生活の質の向上に貢献することができます。  

小児訪問看護師の専門性

小児訪問看護師には、高い専門性が求められます。多くの場合、小児科病棟での勤務経験や、認定看護師などの資格を持つ看護師が活躍しています。  

まとめ:小児訪問看護は、子どもたちの未来を支える

この記事では、小児訪問看護の役割、対象となる子どもたち、サービス内容、利用の流れ、そして、それを支える専門職のやりがいと課題について解説しました。

医療的ケア児の増加に伴い、小児訪問看護のニーズはますます高まっています。 小児訪問看護は、医療的ケア児とその家族が、住み慣れた地域で安心して生活できるよう支援する上で、非常に重要な役割を担っています。  

しかし、小児訪問看護師の数は不足しており、 人材育成や待遇改善などが課題となっています。行政は、小児在宅医療に関わる人材育成や、地域連携の強化など、様々な対策を進めています。  

小児訪問看護の重要性に対する社会全体の理解を深め、医療的ケア児とその家族が安心して生活できる社会を築いていくことが、今後の重要な課題と言えるでしょう。

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