【全画面表示】
▶ サブスク税務顧問のご案内[PC版]
▶ サブスク税務顧問のご案内[スマホ版]
【沖縄県】就労継続支援A型・B型の開業!指定申請ガイド【2025年4月版】


沖縄県で就労継続支援A型またはB型の事業所を開設し、障害のある方々の「働きたい」という思いをサポートしたい事業者様へ。ここでは、沖縄県で事業を開始するために必要な「指定申請(許認可)」の手続きについて、分かりやすく解説します。
障害者総合支援法に基づき、これらの障害福祉サービスを提供する際には、沖縄県(那覇市内で実施する場合は那覇市)から事業者としての指定を受けることが必要です。スムーズな事業開始に向けて、申請の流れや注意点を確認しましょう。
就労継続支援A型・B型とは


就労継続支援A型・B型とは
- 就労継続支援A型
一般企業等での就労が困難なものの、雇用契約に基づき継続的に就労することが可能な65歳未満の方に対し、生産活動等の機会の提供、知識および能力の向上のために必要な訓練などを行うサービスです。利用者と雇用契約を結ぶ点が特徴です。 - 就労継続支援B型
一般企業等での就労が困難であり、雇用契約に基づく就労も難しい方に対し、生産活動などの機会を提供し、就労に必要な知識や能力の向上のための訓練などを行うサービスです。
沖縄県内(那覇市を除く)でこれらのサービスを提供するためには、障害者総合支援法に基づき、事業所ごとに沖縄県の指定を受けることが必須です。
指定申請のステップとスケジュール


指定申請のステップとスケジュール
沖縄県で事業者指定を受けるための主なステップとスケジュール感は以下の通りです。事業を開始できる指定日は、原則として各月の1日とされています。


- 【予約】事前協議の予約
まずは電話で事前協議の日程を予約します。 - 【協議】事前協議の実施
指定を受けたい月の80日前までに、県庁にて協議を行います。 - 【申請】指定申請書類の提出
指定を受けたい月の前々月の15日までに、必要な書類一式を郵送します。 - 【審査】書類審査
県による書類内容の審査が行われます。 - 【指定】指定・事業開始
審査を経て、問題がなければ指定を受け、原則として各月1日から事業を開始できます。
申請のスケジュールは変更される可能性もあるため、計画段階で必ず最新の情報を沖縄県のウェブサイト等でご確認ください。
ステップ1:事前協議 (指定申請の前提)
-1024x683.jpg)
-1024x683.jpg)
ステップ1
事前協議 (指定申請の前提)
指定申請を行う前に、必ず事前協議を行う必要があります。事前協議を経ずに申請書類を提出しても、原則として受理されませんのでご注意ください。
- 事前協議の目的
事業計画の内容や、人員配置、施設・設備などが、定められた基準を満たしているかを事前に確認するためのものです。 - 予約方法
沖縄県 障害福祉課 事業指導支援班(電話: 098-866-2190)へ電話し、協議日時を予約してください。 - 協議の際の出席者
事業運営の中心となる方(管理者など)と、サービス管理責任者として配置予定の方は、必ず協議に同席する必要があります。 - 事前協議にあたっての留意点
- 協議の時点で、申請する法人が設立されており、定款等で当該事業を行う旨が定められている必要があります。
- 人員、設備、運営に関する指定基準や、建築基準法、消防法、都市計画法など関連する法令を事前に確認し、内容を理解しておきましょう。
- 必要な書類はすべて揃えて協議に臨んでください。書類に不備があると、協議が延期になったり、後日再提出が必要になったりする場合があります。
- 事前協議はあくまで申請内容の確認の場であり、指定を確約するものではありません。最終的な指定の可否は、申請書類提出後の審査によって決定されます。
- 事前協議で主に必要となる書類
- 事前協議受付票、必要書類確認項目
- 指定に係る記載事項(付表)
- 管理者、サービス管理責任者の経歴書(資格証や研修修了証、実務経験証明書の写し等を含む)
- 従業者の勤務体制がわかる書類(勤務形態一覧表など)
- 法人に関する書類(定款、法人登記簿謄本の写し)
- 事業所の図面(平面図、案内図)、建物の登記事項証明書の写し
- 事業計画書、収支予算書、利用ニーズ調査書 など
- 詳細なリストや様式は沖縄県のウェブサイト等で必ず確認してください。
ステップ2:指定申請書類の提出


ステップ2
指定申請書類の提出
事前協議で確認した内容を踏まえ、指定申請に必要な書類一式を準備し、提出します。
- 提出期限
指定を受けたい月の前々月の15日(必着)。 - 提出方法
郵送。 - 書類作成・提出のポイント
- 事前協議での指摘事項等を反映させてください。
- A4サイズのフラットファイル(紙製)を使用し、書類一覧の番号順にインデックス(見出し)を付けて綴じ込みます。
- 提出用の「正本」一部に加え、控えとして「副本」(正本のコピー)一部を作成し、事業者側で保管します。
- 指定申請で主に必要となる書類
- 指定申請書(様式第1号)
- 指定に係る記載事項(付表)(A型:付表10-1、B型:付表10-2)
- 定款(写)、法人登記簿謄本(原本)
- 事業所の平面図、写真、設備・備品リスト
- 賃貸物件の場合は賃貸借契約書(写)
- 建物登記事項証明書(原本)
- 消防法令適合通知書または消防用設備等検査済証(写)
- 管理者、サービス管理責任者の経歴書・資格等の証明書類
- 運営規程
- 苦情解決措置の概要
- 従業者の勤務体制一覧表、雇用契約書(写)
- 協力医療機関との契約内容がわかる書類(写)
- 各種誓約書(欠格事由非該当、暴力団排除)
- 介護給付費等算定に係る体制等に関する届出書
- 事業開始届、業務管理体制届出書
- 事業計画書、収支予算書 など
- 上記は主なものです。提出が必要な書類は多岐にわたりますので、必ず沖縄県が示す「指定申請必要書類一覧表」で詳細を確認し、漏れなく準備してください。
人員に関する基準:サービス管理責任者の配置


人員に関する基準
サービス管理責任者の配置
指定基準を満たす人数のスタッフを配置する必要があります。特に「サービス管理責任者」は、個別支援計画の作成など、サービスの質に関わる重要な役割を担います。
- サービス管理責任者の要件
- 配置には、定められた実務経験(相談支援業務または直接支援業務)を満たしていることが必要です。必要な経験年数は、保有資格や業務内容によって異なります。
- 加えて、指定された研修(基礎研修+実践研修)を修了している必要があります。
- 研修体系は平成31年度(令和元年度)から新しくなっています。旧体系の研修を修了した方には経過措置がありますが、要件は複雑なため、詳細は沖縄県の担当課や研修関連情報でご確認ください。
設備に関する基準:作業スペースと建物の安全性


設備に関する基準
作業スペースと建物の安全性
利用者が安全かつ快適に活動できるよう、設備に関する基準も満たす必要があります。
- 訓練・作業室の広さ
利用者一人ひとりが十分に活動できるよう、利用定員1人あたり3平方メートル以上の広さが必要です。(※令和4年12月1日以降の新規指定・変更等から適用) - 建物の耐震性
利用者の安全確保のため、原則として昭和56年6月1日以降に建築確認を受けて着工された建物(新耐震基準を満たす建物)を使用する必要があります。それ以前に建てられた旧耐震基準の建物は、原則として指定(変更含む)の対象となりません。
運営に関する基準など


運営に関する基準など
事業を適切に運営するためのルールも定められています。
- 運営規程
事業所の運営方針、サービス内容、利用料金、緊急時対応などを定めた「運営規程」を作成し、事業所に備え付ける必要があります。沖縄県のウェブサイトでモデル規程が示されています。 - 就労継続支援A型事業者の追加要件
- 社会福祉法人以外の法人がA型事業を行う場合、「専ら社会福祉事業を行う者」である必要があります。
- 障害者雇用促進法に規定される「子会社」は、A型事業を行うことができません。
- 法人定款
法人の定款や寄付行為に、実施する事業(例:「障害福祉サービス事業の経営」)が目的として明記されている必要があります。 - 欠格事由
法令で定められた欠格事由(例:申請者が法人でない、役員が禁固以上の刑に処せられている等)に該当する場合、指定は受けられません。 - 事業開始届
指定申請とは別に、障害者総合支援法第79条に基づき、事業開始(または変更・廃止・休止)に関する届出も必要です。
那覇市内で事業を行う場合


那覇市内で事業を行う場合
那覇市内で事業を行う場合は、指定申請の窓口や権限を持つのは沖縄県ではなく那覇市になります。手続きについては那覇市役所にご確認ください。
まとめ
沖縄県で就労継続支援A型・B型の指定を受けるためには、事前協議から始まり、多くの書類準備、そして人員・設備・運営の各基準を満たすことが求められます。特に事前協議は必須であり、余裕を持ったスケジュールで準備を進めることが成功の鍵となります。
ここで解説した内容は基本的な流れや要点です。実際に申請を進める際は、必ず沖縄県子ども生活福祉部 障害福祉課のウェブサイト等で最新かつ詳細な情報を確認するか、直接お問い合わせください。
問い合わせ先
沖縄県 子ども生活福祉部 障害福祉課 事業指導支援班
電話: 098-866-2190 FAX: 098-866-6916
免責事項: この記事は、沖縄県のホームページで公表されている情報に基づいて作成されています。申請手続きや基準等は変更されることがありますので、必ず沖縄県の公式発表をご確認の上、手続きを進めてください。
参考資料
コラム:沖縄県庁とは
独自の歴史と文化を育み、アジアとの交流拠点としての潜在力も持つ沖縄県。その舵取り役として、県のさまざまな政策を推進し、県民生活を支えているのが「沖縄県庁」です。今回は、県政の中枢としての沖縄県庁の機能と、県民との関わりに焦点を当ててご紹介します。
多様な課題に取り組む沖縄県庁の組織と政策
沖縄県庁は、経済の振興(リーディング産業である観光や情報通信産業など)、福祉・医療サービスの充実、次代を担う人材育成のための教育・文化振興、豊かな自然環境の保全、離島地域の活性化支援、そして平和で安定した社会の実現に向けた取り組みなど、沖縄が直面する多様な課題に対応するための政策を日々策定し、実行に移しています。那覇市の本庁を中心に、各分野を専門とする部局や、地域ごとの出先機関が連携してこれらの重要な任務に取り組んでいます。
情報発信と県民サービスの拠点:那覇市の県庁舎
現代の行政には、透明性の確保と県民への説明責任が求められます。沖縄県庁も、公式ウェブサイトや広報媒体を通じて、県政に関する様々な情報を積極的に公開しています。また、計画策定の際にパブリックコメント(意見募集)を行うなど、県民の声を政策に反映させるための取り組みも進められています。那覇市にある本庁舎は、こうした情報発信や県民とのコミュニケーションの中心であると同時に、各種行政手続きや相談に応じるサービスの提供拠点ともなっています。